塗布焼成することでSiO2やB2O3を主成分とする被膜を形成する材料です。
OCD Type-1,Type-2,Type-7
OCDは、各種電子部品を製造する工程で、酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする被膜を塗布一焼製法で形成させるための塗布液です。OCDの組成は、ケイ素化合物〔RnSi(OH)4-n〕および添加剤(拡散用不純物、ガラス質形成剤、有機バインダー)を有機溶剤(アルコール主成分、エステル、ケトン)に溶解したものです。塗布液の濃度は、使用目的に応じて容易に変えられます。OCDは、スピンナー、ディッピングなどの方法で簡単に塗布できます。
(1) 不純物拡散剤(Type-1)
半導体デバイスの製造工程で、正孔、負孔を形成する際に、P等の化合物の不純物を添加したドープ ドオキサイド型(固相一固相拡散) ソースとして用います。
(2) パッシベーション膜形成剤、
ステップカバリング剤、絶縁膜形成剤(Type-2、Type-7)
SiO2膜単独(Type-2およびType-7) または、P等の化合物の ガラス質形成剤を添加した(Type-2) パッシベーション膜形成用および段差平滑用塗布液として用います。
(3) アルカリ金属溶出防止膜(Type-2およびType-7)
液晶(LC)、エレクトロクロミック(EC)、エレクトロ ルミネセンス(EL)等の表示用および太陽電池用のガ ラス基板上に塗布しアルカリ金属の溶出を防止する方法 (アンダーコーティング法)やITO(透明導電膜)、LC、 EC、EL膜の表面に塗布(オーバーコーティング法)し、 セルの長寿命化、安定化をはかる事ができます。
(4) その他 (Type-1、Type-2およびType-7)
光選択吸収膜、耐薬品性向上膜、低摩擦化被膜形成剤、 耐蝕性保護膜、接着性向上膜などに利用できます。
OCD Type-12
OCD Type-12は、無機系の材料で従来の(Si-H系) OCD Type-10*のクラック耐性をさらに向上させ、脱ガスを少なく したものです。 ※OCD Type-10は無機系厚膜用の従来タイプの製品です。
文中のOCDはTOKの出願中または登録商標です
PBF
PBFは、半導体素子製造用の高濃度ホウ素を拡散するた めの塗布液です。塗布液の組成は、有機性高分子に、ホウ 素化合物を反応させたポリマーを、アルコール系溶媒に溶 解させたものです。SOGタイプと異なり、変化しやすい無 機バインダーを含んでいないため、保存や塗布時の安定性 に優れています。また、B2O3を溶媒に溶かした塗布液に比べて塗布後の放置特性が優れているため塗布工程の自動化 に有利です。
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