ナノインプリントとは?特徴や活用が期待される分野を紹介

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ナノインプリントとは?特徴や活用が期待される分野を紹介

ナノインプリントとは

ナノインプリントとは、基板上に塗布した樹脂膜をパターン(原版)の刻まれたモールド(金型)でプレスして、ナノメートル単位のパターンを転写する微細加工技術のことです。
印鑑やスタンプと同じように単純なプロセスでナノサイズの加工ができること、複雑な微細パターンの一括形成や大面積処理などが大きな特長です。
ナノインプリントは、微細加工を行う現場で導入されており、反射防止膜やワイヤーグリッドといった光学デバイスにおけるディスプレイや発光デバイスなどで、実用化されており、更なる高性能化も期待されています
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ナノインプリントの特徴

ナノインプリントの特徴の一つが、大面積への展開が可能な点です。パターンサイズの寸法や面積の範囲がとても広く、従来の技術では困難とされた大面積でも微細加工を可能とします。
精度も良好で、原理的には従来のリソグラフィー同等以上の解像度も狙うことができます。
また、従来の機械加工では難しいとされるマイクロレンズなどの曲面構造や、高アスペクト比構造、3次元積層構造といった構造の加工も展開できます。

フォトリソグラフィとの違いについて

フォトリソグラフィとは、基板上に塗布した感光剤(フォトレジスト)に、パターンを紫外線で照射して露光させることで、パターンを生成する技術のことです。原理としては、カメラで撮影した画像をフィルムの感光剤に転写したり、そのフィルムから印画紙にプリントしたりするのと同じ仕組みです。
スタンプを押すように単純なプロセスで加工でき、しかも使用する装置が簡易なナノインプリントに対して、フォトリソグラフィは必要な装置が多く導入のハードルはどうしても高くなってしまいます

ナノインプリントの主な活用例

製造工程においていくつかの課題が残るナノインプリント技術ですが、ディスプレイデバイスなどの光学部材を中心に、実用化が進んでいる分野もあります。
たとえば、ARグラス。ARとは「拡張現実(Augmented Reality)」と訳され、目の前に広がる現実空間にデジタル情報を重ねられる技術のことです。これを実現する手段の一つが「ARグラス」とよばれるメガネ状の機器で、その光学レンズの加工にナノインプリントの技術が使われています。

また、スマートフォンのカメラに使われるマイクロレンズへの応用も期待されています。レンズ表面にナノサイズの反射防止構造をプリントすることで、さらなる画質の向上を見込まれています。

このほかにも、バイオ分野や、撥水構造の作製などにも応用されており、産業化が進んでいます。
このように、実用化に向けた取り組みが他分野で進んでおり、いずれ私たちの身近なところにもナノインプリントの技術が使われた製品が身の回りに溢れる未来もそう遠くないでしょう。

 

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